今日読んだ本に書いてあった一言

私は、昔、ニアリーイコールこのセリフを吐いたことがある。
今日、この箇所を読んで、とても恥ずかしくなった。
そして、文学の面白さを、再認識した。
人に、たとえどんなにちゃちな人間にだろうと、自身を省みさせて恥ずかしくさせるなんてことは、ある程度の年になるとなくなるよね。
少なくとも俺には、できない。
でも、文学は、人をここまで恥ずかしくさせるんだなと思ったよ。




「人は誰しも自分のことを、何かひとつくらいは美徳を備えた存在であると考えるものだ。
そして僕の場合はこうだ−世間には正直な人間はほとんど見当たらないが、僕はその数少ないうちの一人だ。」

スコッツ・フィッツジェラルド村上春樹)『グレート・ギャッツビー』113頁(中央公論新社、14版、2009年)