少しえらそうだけど法律事務所の就職活動について一言

昨年事務所の採用活動を垣間見て気になったことを、備忘録として書き留めたい。


・人と同じじゃ基本落ちる
法律事務所は、大規模事務所以外は基本的には1人か2人しか採らない。
100人から1人を選ぶときは、人と違う人を採る。
それが成績なのか、人柄なのか、ロー時代の活動なのか、志望する分野なのか、これまでのキャリアなのか、事務所によって異なるけども、少なくとも減点を避けようとしているな、と感じさせる応対をされるとそれだけでかなり厳しいことになる。

例えば、趣味・特技・長所・短所とかに、ありきたりのことが書いてあってもほとんど目に留まらない。
一番気になるのが短所で、「集中すると周りが見えなくなる」とか「頑張りすぎてしまう」とか、そんなことを言われても。冷静に考えて欲しい。「集中すると周りが見えなくなる」友達とか見たことないし、そもそもそんな人あまり友達にしたくない。というかそんな人は、一流スポーツ選手とか、トップレベルの芸術家とかになるだろうし、のんびり司法試験とか受けている場合ではない。そもそも短所ではない。

もっと人間味らしい、会いたくなるような短所を書いて欲しいのであって、沢山採る会社・事務所に入るなら意味があるだろうけど、小規模な会社・事務所に入るなら面接ノウハウ本にあるようなものを書いてもあまり意味がないと思う。
趣味も、特技もそうで、隠し事をしてもどうせばれるんだから、どうせなら隠し事をせず、ギャンブルなりAKBなり漫画なりでも堂々と書けばいいと思う。


・ジェネラリストでスペシャリストは、タブーに近い。
もう言い古されているので、あまり使わないほうがいいと思う。あと、本当にジェネラリストでスペシャリストになりたいなら、学生時代からそれなりの生活・学習をしているべきで、成績表を見せながら、ジェネラリストの部分、スペシャリストの部分を示せないなら、あまり使わないほうがいいと思う。


・何はともあれ明るく元気よく。
面接をして、暗くて元気がない人は、それだけで滅入る。こういうことを書くと、すわ差別だ、的なことを言われるが、別に思いっきり明るくして欲しいわけではなくて、最低限ぎりぎり分かる程度でいいので微笑を浮かべて話して欲しい。
これは、多分、何をするにも不可欠で、これが出来ないけど腕はあるので何とか雇って欲しい、というような比較的職人肌で相性のいい親分弁護士を探し当てるしかないと思う。または独立するしかない。職人的な業界なので結構そういう人は沢山居る。ただし、職人なので厳しいし、笑わないかもしれない。自分が笑わない以上、そういう職場でいいと割り切らなければだめだ。それはそれで楽かもだけど。


・最後は、独立。かなり就職状況は厳しいけど、安売りしてセクハラ・パワハラし放題の、だめ弁護士の下で働くくらいなら、独立したほうがいいと思う。自分が独立していないので単なる戯言に近いんだけど、でも周りを見ていると本当にそう思う。というか、少人数で、職人的な業界なので人間的に尊敬できないボスの下で働くことになると、かなり精神的に厳しい。独立も大変だと思うけど、いまなら周りの友達も助けてくれるし、必死になって頑張ればいろいろと掘り起こす方法はあると思う。


とてもえらそうで自分でも反吐が出るが、今の自分の考えを大雑把にまとめてみた。



ではまた。